（調布漢詩研究會に入りての述懐）

　
詩情欲學巳相尋

如夢四年如昨今

便是平生存宿志

纔模麗藻獨閑吟

　　　         （七言絶句・下平声十二侵韻）

詩情を學ばんと欲して巳に相尋ねて

夢の如く四年　昨は今の如し

便（すなわ）ち是れ　平生の宿志の存りて

纔（わずか）に麗藻（れいそう）を模（かた）どりて　獨り閑吟（かんぎん）す

語釈　漢詩會＝調布市漢詩研究会、平成八年五月入会。詩情＝うたごころ、心に感じた思いを表したいと思う気持ち。欲學＝教わりたいと思っていう意。巳相尋＝この場合調布市漢詩研究会を尋ねて入会したいという意。平生＝日頃、つねずね。宿志＝宿望、前からの志。纔＝少し、わずか、やっとの意。模＝手本にして、似せるといった意。麗藻＝麗しく優れた詩文。閑吟＝この場合は、自分で作った詩を閑かに口ずさむ。